実験 革/その1

 楽器を修理する職人さんてどんな事しているんだろう?
と思う人は沢山いると思います。

私も足を踏み入れるまでまったく知りませんでしたw

もちろん楽器を修理するのはあたりまえなんですが、
道具、材料、技術など、製作や修理をする行程が楽になるように実験や研究をしていたりもするんですよ〜!

今日は、新しく手に入れたレザーを使った実験の一部を紹介いたします。


 キレイな色ですよね〜


この写真だとただ色が違うだけに見えるかもしれませんが、実は少し違いがあったりするんです。
たとえば、
真ん中にある白っぽいレザーはフィンランド製の牛革です。

これは北欧で育った牛の皮を白木でナメしたヌメ革になります。
ルイ・ヴィトンが使っているので有名らしいです。



試しに弓に巻いてみる事にしました。

この弓が
こんな感じになりました!


なんだか原始人が食べる骨付き肉みたいになってしまいましたw
これは失敗だなーwww

すべて成功するわけでは無いんです。。。

この実験は「何故ほとんどの弓には黒(もしくは茶系)の皮しか使われないのか?」
「色のついたイタリアンレザーなどを使ったらカッコイイのではないか?」
といった疑問からはじめました。

この実験の結果/

何故黒なのか?=汚れや傷が目立たないし、色落ち変色も目立たないので取り扱いやすい。
 *皮の質や種類によって使えない物が多々ある(色落ち変色の有無など)

カラーレザーは?=個人的には有りです
今回の実験は失敗でしたが、色や加工、皮の種類の違う物でイロイロなテストの結果、使えそうな物は厳選されました。
イタリアンレザーはとても丈夫で色も質感も良くとてもエレガントな皮です。
 高級ブランドのバックや靴などで使われているほどです。
オリーブグリーンやネイビーなんかは落ち着きもあってかっこ良さそうですね。

実際お客様に提供できるかはまだ検討中ですが、ご要望が多数あれば実際にあなたの弓に個性が一つ増すかもしれませんよw

セキネヴァイオリン